
Interview

地域の方々をはじめ、多くのお客様に親しまれている郭さんの点心。そのおいしさは、郭さんが長年培ってきた技術と、日々の丁寧な仕事によって支えられています。点心師として心がけていること、料理に込めるこだわり、そしてこれから目指していくこと。そんな郭さんの点心づくりへの想いと、料理に対する考え方を伺いました。



――料理人という職業を選んだ理由を教えてください。
子どもの頃から料理は身近な存在で、食べることもつくることも好きでした。私が作った料理を食べて喜んでもらえたのがうれしくて、「もっとたくさんの人を料理で笑顔にしたい」と思うようになり、自然と料理の道を選びました。
――中国ではどのようなお店で修行していたのですか。大変だった思い出などありますか。
1993年から点心の修行を始め、2007年には遼寧省の省都、瀋陽市にある「満堂紅食府」というホテル内のレストランで点心部門の料理長を務めました。中国では点心の種類も多く、お店では朝から晩までひたすら点心をつく り続ける毎日でした。冬でも朝3時や4時に起きて、生地を発酵させる準備をしたことも何度もあります。体力的に大変なこともありましたが、一番苦労したのはスピードと品質の両立です。早く作るだけではだめですし、見た目や味にばらつきがあってもいけません。厳しい環境でしたが、その経験が料理人としての基礎を築いてくれたと思います。
――料理人として、一番大切なことは何だと思いますか。
私は、「心を込めること」だと思います。本当においしい料理は、レシピや秘伝の味だけで決まるものではありません。料理を作る人の姿勢や、お客様を思う気持ちが、料理の味をさらに良くしてくれるのです。また、おいしい点心をつくるためには、生地の状態や温度、発酵時間、包み方など、一つひとつの基本を丁寧に守ることがとても大切です。
――料理をおいしく作るポイントは何ですか。
新鮮な食材を使うことや、厨房を常に清潔に保つことはもちろん大切です。そして、点心づくりにおいてもう一つ欠かせないのが火加減です。中国には「三分調味、七分火候(味付け三分、火加減七分)」という言葉があります。同じ食材でも、火が強すぎれば硬くなり、弱すぎれば本来のおいしさを十分に引き出すことができません。素材の持ち味を最大限に引き出すためには、適切な熱のコントロールが重要なのです。
――郭さんの得意料理は何ですか。
私が一番得意な料理は、中国北方の人々に親しまれている小麦粉を使った料理です。例えば、小籠包や包子(肉まん)、餃子はずっとつくり続けていますし、その他にも油条(中国風揚げパン)、桃の花をかたどった桃饅頭などもよくつくっていました。
――郭さんの夢を教えてください。
当店の小籠包や肉まん、揚げたての油条などを味わっていただき、「中国にはこんなに様々なおいしい食文化があるんだ」と感じていただけたら嬉しいですね。本場の中国点心を、もっと身近に、もっと気軽に楽しんでいただきたい。そんな想いを胸に、一つひとつ心を込めて点心を作っています。
――お客様へのメッセージをお願いします。
お客様に「おいしかった。また食べたい。」と言っていただけることが、私にとって一番の喜びです。これからも初心を忘れず、一つひとつの料理を大切につくり続けたいと思います。これからも「郭さんの点心製作所」をよろしくお願いします。

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